クリニックの患者満足度アンケート10問と、結果を伝える例文
「患者さんに何を聞けば、受付や待合室の改善につながるのだろう」。そんなときは、予約から会計までを振り返り、案内の分かりやすさや困った場面を聞いてみましょう。治療の良し悪しを患者さんに判定してもらう質問は使いません。
下に、紙やフォームへ写して使える10問を用意しました。すべてを聞く必要はありません。調べたい場面の質問を選び、集まった回答から一つ改善するところまで進められます。
そのまま使える患者アンケートの質問例10問
外来のクリニックを想定した例です。院名と相談先を置き換え、実際に行っている案内に合わせて使ってください。まずは冒頭に、何のために聞くのかを添えます。
【クリニック名】ご利用アンケート
受付や院内の案内をより分かりやすくするため、ご感想をお聞かせください。回答は任意です。答えにくい項目は空欄で構いません。
お名前・診察券番号・連絡先・病名・薬の名前は書かないでください。このアンケートでは、個別の診療相談は受け付けていません。ご相談は【院内の相談先】へお知らせください。
質問の前に、誰の感想かを一つ選んでもらいます。氏名を聞くための欄ではありません。
□ 患者本人が答えて記入した
□ 患者本人が答え、家族・付き添いの方が代わりに記入した
□ 家族・付き添いの方が、ご自身の感想を記入した
家族・付き添いの方がご自身の感想を書く場合は、ご自身が見聞きした範囲で答えてもらいます。患者本人の気持ちを推測して埋めてもらう必要はありません。
予約・受付・待合室について聞く
1.今回、予約の取り方は分かりやすかったですか。
一つ選択:とても分かりやすい・やや分かりやすい・どちらともいえない・やや分かりにくい・とても分かりにくい・自分では予約していない・予約なしで受診した
2.受付を済ませた後、どこで待てばよいか分かりましたか。
一つ選択:すぐに分かった・確認して分かった・分からず困った・待つ場面がなかった・覚えていない
3.診察までの待ち時間について、どのような案内がありましたか。
一つ選択:目安の案内があり、見通しが分かった・案内はあったが、見通しが分からなかった・案内はなかった・待っていない・覚えていない
4.待合室は過ごしやすかったですか。
一つ選択:とても過ごしやすい・やや過ごしやすい・どちらともいえない・やや過ごしにくい・とても過ごしにくい・利用していない・判断できない
説明・質問・会計後の案内について聞く
5.説明を受けたとき、分からないことを質問できましたか。
一つ選択:聞きたいことを聞けた・一部は聞けた・聞きたかったが聞けなかった・質問したいことはなかった・説明を受ける場面がなかった・覚えていない
6.今回受けた説明は、ご自身にとって分かりやすかったですか。
一つ選択:とても分かりやすい・やや分かりやすい・どちらともいえない・やや分かりにくい・とても分かりにくい・説明を受ける場面がなかった・判断できない
7.会計を済ませた後、帰ってよいか、別の窓口へ行くかなど、次に何をすればよいか分かりましたか。
一つ選択:すぐに分かった・確認して分かった・分からず困った・自分では会計していない・覚えていない
全体の感想と、直してほしいことを聞く
8.今回の受付から会計までの対応に、全体としてどのくらい満足していますか。
一つ選択:とても満足・やや満足・どちらともいえない・やや不満・とても不満・判断できない
9.優先して改善してほしいことを一つ選んでください。
一つ選択:予約の取り方・受付後の案内・待ち時間の案内・待合室の過ごしやすさ・説明や質問のしやすさ・会計後の案内・その他・特にない
10.よかった点や、気になった点があれば教えてください。
任意記入:氏名・連絡先・病名などは書かず、院内の案内や過ごしやすさについてご記入ください。
「利用していない」「判断できない」といった選択肢は残します。体験していないことを無理に評価してもらうと、何を直せばよいか分かりにくくなります。
最初は、直したい場面の質問だけを選ぶ
例えば、受付で「あとどれくらい待ちますか」と聞かれることが増えたなら、2・3・8・9・10の5問から始められます。待つ場所や見通しが伝わっているかを確かめる組み合わせです。
この結果だけで、実際の待ち時間が長いか短いかまでは分かりません。案内を直すのか、待ち時間そのものを調べるのかを考える入口にします。
「医療技術は適切でしたか」「治療は成功しましたか」のような質問を、受付改善のアンケートに混ぜないでください。ここで聞きたいのは、患者さん自身が経験した案内や対応です。
質問を絞る考え方を詳しく知りたい場合は、目的に合わせたアンケートの質問の選び方も使えます。院内では、上の患者向けの言葉に合わせてください。
紙とQRは選べるようにし、会計後に案内する
会計までの体験を聞くなら、その日の会計や案内が終わった後が適切です。診察前の待合室で答えてもらうと、まだ経験していない項目が増えてしまいます。
紙かQRかは、患者さんが使いやすい方を選べる形にします。質問の言葉と選択肢は、両方でそろえてください。
| 回答方法 | 用意するものと案内の仕方 |
|---|---|
| 紙 | 読みやすい文字の質問票と、周囲から回答が見えにくい回収箱。スタッフに手渡す以外の出し方も用意する |
| QR | 質問フォームにつながるQRと、スマートフォンを使わない方のための紙。印刷後、実際に読み取って正しい画面が開くか確かめる |
| 家族・付き添いの方による記入 | 紙・QRのどちらでも、本人の答えを代筆したのか、家族自身の感想なのかを選べる欄を残す |
院内で声をかける文は、次の程度で構いません。
院内の案内を見直すため、アンケートをお願いしています。よろしければ、紙かこちらのQRでお答えください。どちらか一方で大丈夫です。回答は任意です。
忙しそうな方や体調が優れない方へ、回答を重ねてお願いしないようにします。また、満足していそうな方だけを選ばず、決めた期間・場面で案内しましょう。
配る前に、スタッフが紙とスマートフォンで一度ずつ答えてみてください。文字の大きさ、選択肢の漏れ、送信後の画面まで確かめます。確認が終わるまでは「何分で答えられる」と決めつけない方がよいでしょう。
名前を聞かなくても、回答の扱いは決めておく
自由記入に詳しい症状や受診日時が書かれると、ほかの情報と合わせて本人が分かる場合があります。「名前を書かないから、誰か分かることはない」とは案内しないでください。
フォームでは、メールアドレスの自動収集やログイン必須の設定も確かめます。紙もフォームも、回答を読む担当者、保存場所、保管期間、処分の方法を院内で決めてから始めましょう。利用目的は、患者さんが回答する前に読める場所へ表示します。
個別の相談に対応したい場合は、アンケートの自由記入欄に診療内容を書いてもらう形にせず、院内の相談先へ案内します。
集計は、誰の回答かと設問ごとの人数をそろえる
まず「本人の感想」と「家族自身の感想」を分けます。本人が答えを選び、家族が記入したものは本人の感想として読めますが、代筆だったことは分かるように残してください。
以下は、説明用の架空例です。30件集まり、本人記入が20件、本人の答えの代筆が5件、家族自身の感想が5件だったとします。
本人の感想25件について、質問3の内訳が次のようになりました。
| 質問3への回答 | 人数 |
|---|---|
| 目安の案内があり、見通しが分かった | 10人 |
| 案内はあったが、見通しが分からなかった | 7人 |
| 案内はなかった | 5人 |
| 待っていない | 2人 |
| 覚えていない | 0人 |
| 無回答 | 1人 |
この例で、待ち時間の案内について答えた人は22人です。「見通しが分からなかった」「案内はなかった」は合わせて12人なので、22人中12人、約55%となります。待っていない人と無回答の人を、その割合の計算には入れていません。「覚えていない」という回答があった場合も別に数え、この割合には含めない形にします。
「回答した患者さん全員の55%」とも、「全患者の55%」とも言えません。家族自身の5件も別に読み、付き添う立場で困ることがないか確かめます。案内した人数が分からない場合は、回答率を出さず、集まった件数を示しましょう。
自由記入は「待つ場所」「待ち時間の目安」など、似た困りごとごとにまとめます。一人の強い言葉だけで結論を決めず、実際の案内と照らし合わせてください。
結果を伝える掲示には、次に変えることを一つ書く
集計だけで終えず、回答へのお礼と、院内で変えることを伝えます。下は、先ほどの架空の集計を使った掲示例です。実際の人数・内容・実施時期に置き換えてから使ってください。
アンケートへのご協力ありがとうございました
【実施期間】に、30件のご回答をいただきました。
患者ご本人の感想のうち、待ち時間の案内について答えた22人中12人から、見通しが分からなかった、または案内がなかったという回答がありました。
【開始日】から、受付で待ち時間の案内板の場所をお伝えします。状況が変わったときの案内方法も、スタッフでそろえる予定です。
1か月後を目安に同じ質問で確かめ、案内が分かりやすくなったかを見直します。
これは改善案の例で、実施済みの事例ではありません。担当者と院内でできる方法を決め、実行できることだけを掲示します。待ち時間の案内を変えることと、待ち時間そのものが短くなることは分けて考えてください。
回答を外へ伝えるときは、個人が分かる記述や診療内容を載せません。少人数の結果では、組み合わせによって誰の回答か分からないかも確かめます。自由記入をそのまま宣伝用の体験談へ転用せず、院内で変える案内の説明にまとめましょう。
QRでのアンケート案内を検討している方へ
質問は決まっても、「受付の負担を増やさず案内できるか」「紙とQRをどう使い分けるか」で迷うことがあります。
口コミぽんは、お客様へのアンケートを通じて、Google口コミの投稿をサポートする店舗向けサービスです。QRコードや専用URLからアンケートを案内し、感想を聞くきっかけを作れます。
クリニックでの利用を検討する際は、院内で必要な質問や回答方法に対応できるか、診療内容を集めずに使えるかを事前に確認してください。この記事の10問をそのまま設定できることや、医療情報の管理に対応することを示すものではありません。
まずは口コミぽんのサービス内容をご覧ください。「患者さんへのアンケート案内に使えるか確認したい」という段階から、使い方について相談できます。キャンペーンの対象・内容も、あわせてご相談ください。
